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毛布を使って負傷者を救助する障害物レースで、1回目よりもタイムを縮めて大喜びする子どもたち=東京都立中央ろう学校
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 耳の聞こえない・聞こえにくいアスリートの国際大会「デフリンピック」が来年11月、100年の大会史のなかで初めて日本で開かれる。開幕までおよそ1年となったが、2割に満たない認知度の低さが課題だ。自国開催をきっかけに、多くの人に知ってもらうための取り組みが始まっている。

 10月、体を動かしながら、防災の知識や技術とデフリンピックについて学ぶ「防災スポーツ」イベントが東京都立中央ろう学校(東京都杉並区)で開かれた。東京都が主催し、同校の体育館に小学3年生から5年生までの聴覚障害者と健聴者の児童計22人が集まった。

 「聞こえる人と聞こえない人のコミュニケーションには不安があると思います。お互いやりやすい方法を一緒に考えていきましょう」。ゲストとして参加したデフバレーボール日本代表の中田美緒選手の呼びかけとともに、イベントは始まった。

 数人ずつのグループに分かれ、火災時を想定して低い姿勢で移動する速さを競うレースや、がれきなどを一輪車で運ぶレースに挑戦した。

 デフリンピックの陸上では、スタートの合図に音ではなく、フラッシュランプを使う。この日のイベントでも制限時間の終了が光の点滅で知らされるなど、子どもたちは体験を通じてデフリンピックの特性を学んだ。

 毛布を担架代わりに使って負傷者を運ぶ障害物レースも行われた。負傷者に見立てた重さ20キロの人形を担ぎあげる際、全員の両手が毛布でふさがっているため、身ぶり手ぶりでコミュニケーションがとれない。レース中、声を使わないことが唯一のルールだ。さて、持ち上げるタイミングはどう合わせる?

 「うなずくのを合図にしよう…

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